せっしょく(摂食)・えんげ(嚥下)障害って何?

せっしょく(摂食)・えんげ(嚥下)障害とは、疾病や老化などが原因となって、食べ物を咀しゃくして飲み込むことが困難になることを言います。
私たちは咀しゃくした食べ物を舌を使って咽頭に送り込み、喉頭蓋(こうとうがい)と呼ばれる弁で気管に蓋をして食道へと送り込みます。
これらの複雑な運動を行う神経や筋肉に何らかの障害が生じて食べ物を上手に飲み込めなくなることがえんげ(嚥下)障害です。

えんげ(嚥下)障害によって『誤嚥(ごえん)』が起こりやすくなります。

誤嚥(ごえん)って何?誤嚥(ごえん)はどうして起きるの?

誤嚥(ごえん)とは、食べ物や飲み物が誤って食道ではなく気管や肺に入ってしまうことを言います。
食べ物をゴックン(0.5秒の瞬間的な動作で「嚥下反射」といいます)するときに、気管に蓋をする弁(喉頭蓋)が上手に働かず、
蓋をするタイミングがずれたりした時に起こります。誤嚥の起こり方は下図のように3通りあります。

誤嚥(ごえん)するとどうなるの?

誤嚥(ごえん)が起きると食事のたびにむせたり咳き込んだりして食べることが苦痛になるだけでなく、窒息や肺炎(ごえん性肺炎)の
原因にもなります。
誤嚥(ごえん)性肺炎とは、誤嚥(ごえん)によって気管に入ってしまった食べ物や唾液が原因で、気管や肺の中で細菌が繁殖して
炎症を惹き起こすことです。